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今年最後の「うま」の話

※本記事はアドベントカレンダー「明日話したくなる科学豆知識2」( http://www.adventar.org/calendars/513 )の一環として書いています。


こんにちは!NSIの岩山です。

今年も残り少なくなってきました。
今日は、この年の瀬にあえて、今年の干支つながりのお話をしたいと思います。
今しておかないと、次にお話できるのは12年後になっちゃいますから(^^;)

さて、今年の干支といえば「午」ですね。「うま」です。
うまと言えば皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。
競馬とか乗馬とかいろいろあるかと思います。
個人的な好みで大変申し訳ないですが、私はうまといえば「馬刺し」、これしか思い浮かびません。
好みが分かれる食べ物だとは思いますが、私の中ではキングオブ肉料理です。

そんな馬刺しですが、よく考えてみるとちょっと変わった食べ物です。
肉なのに生で食べることができるんです。
牛刺し、豚刺し、鶏刺し…。あるにはあるようですが、馬刺しのようにメジャーとは言い難いと思います。

馬刺しが一般的に食べられている理由は、その安全性にあります。
「肉を生で食べるとお腹を壊す」というのはよく聞きますが、その原因となるのはO-157などの腸管出血性大腸菌や、カンピロバクターなどです。
馬肉は、それらの汚染はまれなんです。
一方、牛がそれらの感染源になることが多いことは知られています。
馬と牛、似ているのにどうしてそんな違いがあるのでしょうか?

細かな違いは多々あれど、根本的に大きな違いがあります。
馬は蹄が1つなのに対し、牛は蹄が2つなんです!
…たいした違いじゃないじゃないか、と思われた方もいるかもしれませんが、生物学的には馬が「奇蹄目」、牛は「鯨偶蹄目」という分類で、れっきとした別の系統として扱われています。
そして、この違いにより、細菌などへの感染しやすさに差が生まれ、馬肉の生食が可能になっているのです。

この馬と牛のように、違う分類なんだけど似たような特徴(蹄)を持っているという現象を「収斂進化」といいます。
種が違っても、環境に適応していくうちに似たような形態を持ってしまったんですね。

ちなみに、牛の方の分類名に、なにやら変な文字が入っていますが、タイプミスではないです。
「鯨偶蹄目」には牛や鹿、カバと並んで鯨・イルカも含まれています。
牛と鯨は、もともとは共通の祖先を持ち、進化の過程で陸上に留まったものと水中に戻ったものとで分かれたとされています。
鯨・イルカと魚類も、収斂進化した仲間たちと言えますね。

さてそんなわけで、明日話したくなる豆知識は、

(食べ物寄り)
馬は、牛とかとは目(もく)が違っていて、細菌とかに感染しにくいから生で食べられる

(生物寄り)
馬と牛は「奇蹄目」「鯨偶蹄目」という別分類で、似ているのは収斂進化
(または)牛と鯨は「鯨偶蹄目」という同じ分類(うまと関係なくなっちゃいました)

ということで締めたいと思います。
ではみなさん、よいお年を♪


この記事で「テーマ:2014年と言えば・・・」は終わりです。明日から5日間は「テーマ:天気・季節」で「明日話したくなる科学豆知識」をお届けします。お楽しみに!

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未承認 2017年02月06日(月)08時05分 編集・削除

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未承認 2017年02月28日(火)18時34分 編集・削除

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