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自転車のお話。

※本記事はアドベントカレンダー「明日話したくなる科学豆知識2」( http://www.adventar.org/calendars/513 )の一環として書いています。
 
こんにちは,科学勉強会のつぼたんです。
テーマが「お楽しみ」という事ですので、自分の好きなことを書かせていただこうと思います。

冬深まると言うか、北海道はアイスバーン+積雪で大変なことになっています。
そう、こんな感じ。

ファイル 70-4.jpg


この写真の中にもありますが、冬になると困るのが、自転車に乗れないこと。当方自転車が趣味なので(ロードバイクとか)、その趣味が満喫できない! という事が北海道では発生します。

と、いうわけでなので趣味を満喫できない分、このブログの中で「自転車」について語らせてください。

さてみなさん、自転車を「こぐ効率」なんて考えたことはありますか?

例えば変速付き自転車の場合、「一番重いギアを使うと早く進む」とか、「軽いギアを使うとこいでいるけど全然進まない」とか、そのような体験をしたことがあると思います。しかし「効率」となると、ぴんとこない人も結構いるのでは。

どんなこぎ方、どんなギア比が効率が高いのか? その説明に少しだけおつきあいください。


1. ペダル回転数とトルク
自転車をこぐとき、当然ペダルをこいで進みます。
ちょっと下のグラフをご覧ください。これは48歳男性が平地で自転車に乗ったときのペダル回転数と、ペダル軸を回す力(トルク)を近似的に表したものです。ペダルをゆっくりこぐときには軸を回す力は大きく、逆に早くこぐときには軸を回す力は小さくなります。多くの場合、「軸を回す力は、回転数に対し直線的に減少」、つまり傾きが負の一次関数と言うことができます。

<数学が得意な方用>
例に示した48歳男性の例では、ペダルの回転数をC、軸を回す力をFとすると、
F=140-(2/3)Cと表すことができます。


ファイル 70-1.png


3. さて、今度は軸を回す力と、最終的にどのくらいのエネルギーを出せるか、その関係を見てみましょう。ちょっとπが出たりして面倒ですが、最終的なエネルギーは「ペダル軸を回す力×ペダル軸回転数×2π÷60」となります。ペダル軸の回す力は傾きが負の一次関数、それに対してさらに回転数をかけることになります。かけ算の結果、エネルギーは「係数が負の二次関数」となります。その模式図を下に示します。

<数学が得意な方用>
ペダル軸を回す力がF=140-(2/3)C、これにさらにC×2π/60がかかるので、出力W=(140-(2/3)C)×C×2π/60となります。すラフに重ねてみると、以下の通り上に凸の二次関数をなります。


ファイル 70-2.png

3.この男性の場合ペダル回転数毎秒105回転のときに出力が最大となりそこから回転数がずれると最終的な出力は小さくなります。105回転、結構早いですね。いわゆるママチャリに乗っている人を見ると多くの人が毎秒60-70回転くらいでペダルをこいでいます。実はママチャリは走る道具としてみた場合、効率はあまり良くないかもしれません。

4. 少し高級なモデルの自転車だと、ギアの変速機能がついていると思います。変速がない場合でペダルを毎秒105回転まで上げると時速30キロ以上になってちょっと危険。そんなときにはギアの変速機能を使います。ペダル側の歯車と後輪側歯車はチェーンでつながれており、それぞれ歯の数が違います。変速付きの自転車の場合、後輪の歯数を調整することができます。ここで出てくる概念がギア比です。下の図をご覧いただくとわかりやすいと思いますが、ここでは。ペダル軸側の歯数が、後輪側の歯数の何倍か?と言う数字をギア比と呼ぶこととします。図の場合だと、ギア比は2になります。

小学校の理科をちょっと思い出してください。ギア比が2の場合、ペダル軸に対して後輪の回転数は2倍となります。しかし力(トルク)は1/2倍となります。

<数学が得意な方用>
一般化すると、ギア比nの時、後輪回転数はペダル軸のn倍、後輪トルクは1/n倍となります。

ファイル 70-3.png

5. ギア比をうまく調整してあげると、ペダル軸を回す力(トルク)が少なくて済む分、回転数を上げられます。こいで少し軽く感じるくらいの段にして、回転数を少し上げてやると実は大変楽に漕ぐことができますよ!


と言うわけで結構なうんちくの「自転車をこぐ効率」の話でした。アデュー!

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