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浮沈子のふしぎ~浮いたり沈んだりするサカナ~

 浮沈子(ふちんし)というおもちゃを知っていますか?浮沈子とは、浮いたり沈んだりする「浮き」のことです。浮沈子は、家でも簡単に作ることができます。浮沈子の完成図と、材料・作り方は以下のとおりです。

<浮沈子完成図>

ファイル 11-1.jpg

<材料>
サカナ型プラスチックしょうゆ入れ(小1個)(以下「サカナ」)、エナメル線などのやわらかい針金(約40cm、太さ0.3~0.6mm程度)、ペットボトル(500mlサイズ1本)

<作り方>
※下図も参照してください。
1.サカナの口に針金を巻きます。
2.サカナに水を入れて、水を入れたコップにサカナを浮かせます。このとき、ちょうどしっぽが水面に浮くように水の量を調節します。
3.ペットボトルに水をいっぱいまで入れ、サカナを入れます。ペットボトルのふたを閉めます。

ファイル 11-2.jpg

 さて、できあがった浮沈子を使って実際にサカナを浮き沈みさせてみましょう。ペットボトルを握ると、あらふしぎ、サカナは沈んでしまいます(上図4参照)。今度は握った手をゆるめてみましょう。そうすると、再びサカナが浮いてきます(うまく浮き沈みしない場合は、サカナに入っている水の量を調節してみましょう。ちょうどうまく浮き沈みする量が見つかるはずです)。ペットボトルの中のサカナは、ペットボトルを握ったり手をゆるめたりすることにより、浮いたり沈んだりするのです。

 では、なぜペットボトルの中のサカナは浮いたり沈んだりするのでしょうか?その答えを導くカギは、サカナの中に入っている「空気の体積」にあります。ペットボトルを握る前と握っているときの、サカナに入っている空気の体積をよく見てみてください。ペットボトルを握ると、サカナに入っている水の水面が上がり、空気の体積が小さくなっていることがわかります。実はこれこそが、サカナが浮き沈みする秘密なのです。

 ペットボトルに入っているサカナは、「浮力」という力で浮いています。浮力とは物体が水中で受ける力のことです。水中の物体は、物体が押しのけた水の重さに等しい浮力を受けます(アルキメデスの原理)。このことから物体は、物体が押しのけた水の体積が大きければ大きいほど、大きな浮力を受けるということがいえます。サカナに当てはめてみると、「物体が押しのけた」部分は「空気の体積」に当たります。つまり、空気の体積が大きいほど、押しのけられる水の体積は大きくなり、浮力は大きくなるのです。

 それでは、サカナが浮き沈みする一通りの流れを見てみましょう。ペットボトルを握ると、ペットボトル中の水の圧力が増します。それによって、サカナが受ける圧力が増加し、サカナはつぶされてしまいます。すると、サカナの中の空気がつぶれ、空気の体積が小さくなります。これにより、サカナの浮力が小さくなり、サカナは沈みます。さらに、ペットボトルを握った手をゆるめると、サカナが受ける圧力が下がって元に戻り、サカナは再び浮いてくるのです(下図参照)。

ファイル 11-3.jpg

 ペットボトル中のサカナは、空気の体積が変化することにより、浮いたり沈んだりしているのです。実は実際の魚も、魚の体内にある「うきぶくろ」中の空気の体積を変化させることにより浮き沈みしています。プラスチックのサカナも、実際に泳いでいる魚も、空気の体積の変化で浮いているなんて、なんだかおもしろいですね。


<参考文献>
左巻 健男、内村 浩著『おもしろ実験・ものづくり事典』(東京書籍)
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