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パーマでうす毛予防?!

※本記事はアドベントカレンダー「明日話したくなる科学豆知識2」( http://www.adventar.org/calendars/513 )の一環として書いています。


今回は、AGA(Androgenetic Alopeci: 男性型脱毛症)の活気的(かもしれない)予防法について書いていきたいと思います。

①AGAはなぜ起こるのか?

AGAとは、男性が思春期以降に髪の毛が薄くなってしまう症状です。

髪の毛は常に、生えたり抜けたりを繰り返しています。この時、毛は三つのステップからなるサイクルを繰り返します。新しい毛が生える準備をする「休止期」、毛が伸びる「成長期」、毛が抜けてしまう「退行期」の三つです。

正常な毛とAGAの毛の違いは、「成長期」の違いによるものです。正常な毛は成長期が2年~6年あるのに対し、AGAは数か月から1年で成長期が終わってしまいます。そのため、AGAでは弱く細い毛しか生えなくなってしまい、全体として毛が薄くなってしまいます。

②なぜ成長期が短くなるの?

毛は頭皮にある「毛母細胞」という細胞が作り出しています。この毛母細胞が弱ると成長期が短くなってしまいます。

毛母細胞を弱らせる代表格はDHT(ジヒドロテストステロン)という物質です。DHTは「5α-リダクターゼ」によって男性ホルモンから作られます。

つまり、5α-リダクターゼにDHTを作らせなくすれば、うす毛が予防できるかもしれません!

③パーマで毛母細胞を守る!

そこで着目したのが、パーマ液です。パーマ液は1剤と2剤があり、1剤は髪を柔らかくする働き、2剤は柔らかくした髪をもとの硬さに戻す働きをしています。このパーマの2剤は、5α-リダクターゼと反対の働きをしています。そのため、パーマの2剤を頭皮ぬれば5α-リダクターゼの働きを弱め、毛母細胞を守れるかもしれません!

今注目されているお砂糖

※本記事はアドベントカレンダー「明日話したくなる科学豆知識2」( http://www.adventar.org/calendars/513 )の一環として書いています。

こんばんは。
 
今回記事を書かせていただくのぞみんです。
 
数日前に合成甘味料が体によくないよという内容が記事になっていましたね。
本日は、天然に存在する糖の中に体にいいものがあるよという内容になります。
 
今年に入ってから、「希少糖」という言葉を耳にしたことはないでしょうか?
 
自然界にはたくさんの糖の最小単位である単糖がたくさんつながった糖鎖が存在しています。
例えば、グルコース(いわゆるブドウ糖)がたくさんつながった鎖はでんぷんのことです。他にもカニの甲羅や美容で話題のヒアルロン酸は糖がつながってできています。
血液型のABO型も赤血球上にある糖鎖(抗原)のタイプで分けています。
 
しかし、実際は自然界に大量に存在しているのは単糖は7種類しかなく、存在量が少ない糖(約50種類)のことを希少糖と呼びます。
その中でも現在研究が進んでいる希少糖は、プシコースとアロースと呼ばれる単糖です。それらについて少しだけ紹介したいと思います。
 
プシコースは、甘さこそ砂糖の7割程度しかありませんが、ノンカロリーの糖です。最近では希少糖入りの飲み物などに入っていますね。この糖は、食後の血糖値の上昇や脂肪の蓄積を抑え、糖尿病の改善や動脈硬化の予防に役に立つことがわかってきています。
 
また、アロースは活性酸素の酸性を抑える働きがあったり、ガン細胞の分裂増殖を抑制する働きがあることもわかっています。
 
まだまだ希少糖にはたくさんの種類があるので、今後研究が進み、もっとすごい効果のある希少糖が発見されるかもしれませんね。
 
本日で5回にわたってお送りした「健康」も最後です。
明日からの残りは、フリーテーマによって記事が書かれます。お楽しみに!


参考
かがわ希少糖プロジェクト
(http://www.pref.kagawa.lg.jp/kisyoto/about/index.html)

美味しく食べるために!虫歯の科学

※本記事はアドベントカレンダー「明日話したくなる科学豆知識2」( http://www.adventar.org/calendars/513 )の一環として書いています。


ブログ初投稿となります。iwasanと申します。
 
 
早いもので、12月も中旬を過ぎてしまいました。

私はこの時期、暖かい部屋でテレビを見ながら
アイスを食べるのがささやかな楽しみなのですが、
美味しいものを美味しく食べるには歯の健康が必要不可欠!
ということで、今日は健康テーマ第3回、虫歯のお話をさせていただきたいと思います。
 
 
さて、皆さんは甘いものやご飯を食べたあと、しばらくして
口の中が少しすっぱく感じたことはありませんか・・・?
 
実はそれ、虫歯が始まる予兆なのです・・・!!
 
 
ヒトの唾液中にはさまざまな菌が存在するのですが、
虫歯の原因菌として最も有名なものがミュータンス菌です。

ファイル 66-1.jpg
 
ミュータンス菌は歯垢(プラーク)を形成し、
口の中に入ってきた糖分(スクロースやマルトース等)を
代謝する際に副産物として乳酸を出します。
 
ファイル 66-2.gif
 
その乳酸により唾液のpHが下がり、歯の成分である
カルシウムやリンが溶け出してしまいます(脱灰といいます)。
これが虫歯の始まりです。
 
ファイル 66-3.gif
 
 ・ちなみに、この状態を初期虫歯(CO)と呼ぶのですが、
まだこの状態ではフッ素を配合した歯磨き粉を使う等で
自力での修復が可能です。
 
また、歯科医院でフッ素塗布を受けると
さらに効率的に治すことが出来ます。
 
・何かの拍子に表層が欠けてしまうと(C1)、
自分で治すことは不可能となり、
歯科医院で詰め物の治療が必要となってしまいます。
 
 
食後に感じる酸っぱさは、現在進行形で
歯の成分が溶け出しているというサインなのですね。
 
 
では、虫歯を防ぐ為には・・・
皆さんご存知かと思いますが歯磨きが重要です。
 
多くの市販の歯磨き粉には口がさっぱりする成分が含まれているので
少しの歯磨きで磨いた!という気分になってしまいやすいのですが、
惑わされてはいけません。
効果的な歯磨き法を身に付けましょう。

・スクラッピング法・・・歯ブラシを歯の表面に直角に当て小刻みに動かします。
歯の見えている箇所に効果的なブラッシング法です。
 
ファイル 66-4.png
 
 
・バス法・・・歯ブラシを表面に45度の角度で当て、小刻みに動かします。
歯肉ポケットの中を洗浄するブラッシング法です。
 
ファイル 66-5.png
 
 
また、歯の間の清掃は歯ブラシだけでは難しいので、
ぜひ歯ブラシと一緒に使っていただきたいのが、デンタルフロスです!
 
『歯ブラシだけでは歯垢の50%~70%程度しか除去できないが、
デンタルフロスを使うことで、
90%程度まで歯垢の除去率を高めることができる』
といわれている程、効果のあるものなのです。
 
糸だけの市販品もありますが、
持ち手の付いている糸楊枝状になっているものが
初心者の方にも使いやすくてお勧めです。
 
もちろん、歯の状態(生え方や治療跡)には個人差があるので、
自分に合った歯磨きの仕方というのは人によりけりです。
気になった方は歯科医院に行って
歯科衛生士からブラッシング指導を受ければ
自分に合った方法が見つかると思います♫
 
正しい歯磨き法を身に付けおいしく食事を摂りましょう!!
 
参考 1 Wikipedia「ミュータンス菌」
    Wikipedia 「ミュータンス菌」 へのリンク
   2 白い歯研究所
    http://teeth-labo.com/

あなたはできてる?「正しい手洗い」

※本記事はアドベントカレンダー「明日話したくなる科学豆知識2」( http://www.adventar.org/calendars/513 )の一環として書いています。

今年もインフルエンザが流行しはじめて来ましたね。みなさん体調には気をつけていますか?

このブログでは12月16日から20日まで、「健康」というテーマでお送りします。
今日は病気の予防には欠かせない「手洗い」についてのお話です。

【手洗いはなぜ必要か?】

手洗いは感染を防ぐ上で非常に重要であることは皆さんご存じかと思います。

ウイルスは咳やくしゃみで出た飛沫を吸込んで感染するだけでなく、飛沫で汚染された手指や物、周囲環境の表面から手を介して接触感染しますので、それらを予防するために手洗いはとても大事なのです。

トイレを使用した後はもちろん、調理や食事の前、クシャミや鼻をぬぐった後も手洗いを心がけましょう。

【ポイントを押さえて正しい手洗い!】

正しい手洗いの方法については、メーカーさんや企業や病院など、多くのホームページで紹介されています。

詳細は「正しい手洗い」で検索してみていただければと思いますが、共通して指摘されているポイントをまとめると以下のようになります。

1、時計やアクセサリーは外す
2、手のひらと甲を洗う
3、爪、指の間もよく洗う  ←特に注意!
4、親指のまわりもよく洗う ←特に注意!
5、手首も忘れずに洗う   ←特に注意!
6、清潔なタオルなどでふき取る

これらの点に気をつけながら最低でも20秒以上はかけて洗うようにするのが大切です。


【爪、手首、親指を忘れないように!】

日本ユニセフ協会の「手洗い白書2012」によると、爪・手首・親指のまわりが忘れやすい部分であり、およそ60%の人がしっかりと洗えていないとの調査報告がされています。

ファイル 65-2.jpg
↑特に忘れやすい爪、手首、親指のまわりに注意!!


普段の手洗いでは確かに忘れがちなところだと思いますし、意識して洗うようにしましょう!

ちなみにユニセフでは、世界中の子どもたちが正しい手洗いを学べるよう「世界手洗いダンス」という踊り(?)も提唱しています。

日本ではあまり受け入れられていないようですが、前述の忘れがちな部分もしっかりと洗えるように作られていますので一度試してみてはいかがでしょうか?



(文章:奥寺)

参考:日本ユニセフ協会「世界手洗いの日」プロジェクト

合成甘味料は体に悪い!?

※本記事はアドベントカレンダー「明日話したくなる科学豆知識2」( http://www.adventar.org/calendars/513 )の一環として書いています。


こんにちは。ぐっさんと申します。
今日は健康にかかわるお話として
「人工甘味料は体に悪いかもしれない」
ことを取り上げます。

今年の10月9日に、英国の科学雑誌Natureに下記のタイトルの論文が発表されました。

「Artificial sweeteners induce glucose intolerance by altering the gut microbiota」
Nature、第514号、181ページ-186ページ

この論文では、

「人工甘味料はからだに悪く、摂取すると糖尿病になる可能性がある」

ということをいくつかの実験結果をもとに示しています。

※本題とは関係ないのですが、Natureは世界で最も権威のある科学雑誌の一つです。


でも、ちょっと待ってください。
人工甘味料はその名の通り人工的に作られた甘い物質です。
(代表的なものとして、アスパルテーム・サッカリンなどがあります。)
そして、「カロリーゼロ」であることが売りのはずです。

それなのになぜ、よりによって、人工甘味料を摂ると
糖分に関する病気の代表格である糖尿病を引き起こす可能性があるのでしょうか?

この論文では下記のようにいっています。

・人工甘味料を摂ると、腸内細菌のバランスが崩れ、
 その結果糖尿病になるかもしれない

つまり、人工甘味料は直接糖分に作用するのではなく、
腸内にいる細菌に影響を与えるということなのです。
そしてその結果腸内細菌のバランスが崩れてしまい、
糖尿病になるかもしれない、と論文では主張しています。

なるほどなるほど。

といいたいところですが、まだ疑問は消えません。

・なぜ、人工甘味料を摂ると腸内細菌のバランスが崩れるのか?
・腸内細菌のバランスが崩れると、どうして糖尿病になる可能性が生じるのか?

これに関しては、論文では何も示されていませんでした。
おそらくこれから解明されていくのでしょう。

とにもかくにも、「砂糖よりも人工甘味料のほうが健康によい」
と決めつけるのは危険なようです。
しかし、もっと重要なのは、「人工甘味料が健康に悪い」と決めつけるのは危険だということです。
なぜなら、そのように主張している論文はまだこの1つしかないからです。

今後さまざまな研究グループから同じ結果が報告されるのであれば、
そのたびに「人工甘味料がからだに悪い」ことの信憑性が増していきます。
現段階では可能性がある、という程度に考えておくのがよいのではないか、と思います。

「甘いものはほどほどに」
私個人としては、これが大事なことだと思います。

ミドリムシを食べよう?!

※本記事はアドベントカレンダー「明日話したくなる科学豆知識2」( http://www.adventar.org/calendars/513 )の一環として書いています。


最近、ユーグレナ入り豆乳や、ユーグレナ入りコンビニスイーツを見かけるようになりました。
実は、ユーグレナとはミドリムシです。ご存知でしたでしょうか?
 
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図1ミドリムシのイラスト(出典:http://kenko.atsumari.info/wp-content/uploads/2013/11/midorimusi2.jpg)
 
ミドリムシは、そのへんの川や池にいるような微生物です。
なぜ最近食べられるようになったのでしょうか?
 
①そもそもミドリムシとは?
 
ミドリムシは、植物の特徴と動物の特徴をあわせもった珍しい生き物です。
 
ミドリムシは、植物のように光合成をする事ができます。
ミドリムシは、葉緑体という光合成を行う器官を持っていて、
この葉緑体はミドリムシの緑色のもとになっています。
 
ミドリムシのもう一つの特徴は、しっぽ(鞭毛)です。
通常、植物は自ら動く事はできませんが、ミドリムシは
しっぽを使って自由自在に移動する事ができます。
 
 
②ミドリムシのココがすごい!
 
・植物の栄養素と動物の栄養素が一気に摂れる!
私たちは概ね、炭水化物は植物から、アミノ酸は動物から摂取します。
ところが、ミドリムシを食べるとその両方が一度に取れてしまうのです!
 
・粉末1gで1日分の栄養素が摂れる!
ミドリムシは、通常植物がもっている「細胞壁」という器官を持っていません。
細胞壁は、細胞の周りを囲っていて細胞を守る働きをしています。
細胞壁は植物にはとても重要ですが、栄養素は細胞の中に入っているため、
消化・吸収する上では邪魔者となってしまいます。

ミドリムシはこの細胞壁を持たないため、私たちはミドリムシが蓄えた栄養素を
効率よく摂取する事ができます。その栄養吸収率は93%!すごいですね!
 
栄養豊富で吸収率も良いため、ミドリムシ粉末1gで一日分の栄養素が摂取できるそうです。
 
 
③ミドリムシを食べよう!
 
株式会社ユーグレナさんがミドリムシを大量培養する技術を開発したおかげで
(培養技術は秘密だそうです)、サプリメントやコンビニのスイーツなどで
ミドリムシが活躍しています。
 
「ミドリムシを食べる」というと気が引けてしまうかもしれませんが、
ビフィズス菌や納豆菌をたべるのと同じと考えれば、少しは抵抗が少なくなる
・・・かも・・・しれません(微生物と菌は違いますけど)。
 
昆布のような抹茶のような味わいらしいです。栄養豊富なミドリムシ、
話のタネに一度試されてはいかがでしょうか?

お茶の葉っぱ!

※本記事はアドベントカレンダー「明日話したくなる科学豆知識2」( http://www.adventar.org/calendars/513 )の一環として書いています。
 
こんにちは,科学勉強会のつぼたんです。
おつまみにお酒と「食べ物・飲み物」の話題は楽しいですね。さて今回は同じ飲み物でもちょっと方向性の違う、お茶について少し紹介させてください。

実は自分、紅茶マニアで年末になると紅茶の福袋を毎回予約しています。ダージリン、アッサム、等のよく知られたものだけでなく、ニルギリ、キーマンなどなど、いろんな種類があります。


・・・今、予約していないことに気がつきました(汗


さて、そんな紅茶ですが、その葉っぱはどのような植物のものでしょうか。

正解はこんな感じ。

ファイル 63-1.jpg
(wikipedia「チャノキ」より引用)

紅茶の葉は「チャノキ(英名: カメリアキネンシス)」というツバキ科の植物の葉なのです。
「チャノキ」と言うからには、「茶の木」なんだろうと思った方、正解です。

じつは緑茶も紅茶も、ウーロン茶も基本的には同じチャノキの葉から作ることができます。
しかし実際に飲んでみるとその味、苦み、渋み、香りなどお茶の種類によって全然違いますよね。

同じ葉なのに、味わいには大きな差がある。その秘密は「発酵」にあります。

発酵と言えば「かもすぞ~♪」的な菌を思い浮かべますよね。でもお茶の場合の発酵はちょっと違います。お茶の場合の発酵は葉に最初から含まれている酸化酵素による酸化発酵なのです。お茶に含まれるカテキン類が酸化されることでその味が変わります。

ほとんど発酵させないのが緑茶、半分ほど発酵させるとウーロン茶、そして完全に発酵させると紅茶となります。最初は渋みを感じる緑茶も、発酵しきるとその渋みが苦みに変わります。


ファイル 63-2.png
(日東紅茶「紅茶の豆知識」より著者改)

冬も深まり、だんだん寒くなってきましたね。そんなときは紅茶を飲みつつ、一年をゆったりと振り返るのも良いかもしれません。

次は抹茶の味がするらしいあの微生物についての話題です。こうご期待。

日本酒の選び方

※本記事はアドベントカレンダー「明日話したくなる科学豆知識2」( http://www.adventar.org/calendars/513 )の一環として書いています。
 
こんにちは,科学勉強会のゾフです。
テーマが「食べ物・飲み物」になってから,昨日,一昨日とおつまみ系のお話が続いたので,今日はお酒,その中でも僕の大好きな日本酒についてお話したいと思います。
 
みなさん,日本酒って飲みますか?
多くの居酒屋で選べる日本酒は1種類だけなことも多いですが,お店によってはいくつか種類が選べるところもあります。
大抵の場合,いくつか種類が選べるお店のほうが美味しい日本酒をおいてあります。
日本酒をたくさんの人に飲んでほしい僕としては,種類が選べるお店で日本酒を楽しんで欲しいのですが,そこでみなさんが悩んでしまうのがどれを選べばいいのか,ということだと思います。
そこで,日本酒を選ぶ際にどこを見たらいいのか,というポイントを2つお話したいと思います。
 
まず,日本酒の種類についてお話します。
日本酒と言っても,原料や製法によって色々な種類に分けられます。大きく分類すると「特定名称酒」とそれ以外の「普通酒」にわけられます。
「特定名称酒」は「大吟醸酒」,「純米大吟醸酒」,「吟醸酒」,「純米吟醸酒」,「本醸造酒」,「純米酒」,「特別本醸造酒」,「特別純米酒」の8つに細かく分類されています。
分類は3つのポイントから分けられますが,その中でもお酒を選ぶ際にわかりやすい吟醸造りについてお話します。
吟醸造りには2つ特徴があります。
1つめは,精米歩合といって,お米をどれだけ削って芯の美味しい部分だけを使うか,を60%以下にしたお米のみを使っていることです。
2つめは仕込み温度を10度以下にしてゆっくりと低温発酵させ、30日以上かけて熟成させるというものです。
下記がその分類分けの結果です。
  吟醸造り:大吟醸酒,純米大吟醸酒,吟醸酒,純米吟醸酒
  それ以外:本醸造酒,純米酒,特別本醸造酒,特別純米酒
吟醸造りのものはお米をたくさん削って小さくなったものをたくさん使っているぶん高いですが,吟醸香と呼ばれるリンゴやバナナなどの香りがし,雑味の少ない繊細な味がします。
それ以外の本醸造酒などは比較的値段が安く,味がしっかりしているのが特徴です。
さっぱりした食べのものには吟醸系,濃い味のものなら本醸造・純米酒系を選んだら良いと思います。
ちなみに,「普通酒」は本醸造酒よりも醸造アルコールが多く加えられているのが特徴で,さらに糖分を加えて造られます。
短時間で発酵するため,コスト・技術の両面でのメリットが蔵元さんにはあります。

次に,日本酒度についてお話します。
居酒屋のメニューなどに日本酒度+3など書かれていることがあると思います。
この日本酒度はよく酒の甘辛の目安に使われるのですが,定義的には日本酒の比重を表しています。
調べ方は日本酒度計を使って4℃の蒸留水と同じ重さの日本酒の日本酒度を0とします。
それよりも軽いものは+の値、重いものは−の値をとります。
日本酒の重さは含まれるブドウ糖濃度によって変わります。
ブドウ糖は水より比重が重いため,日本酒度が高い,つまり+の値が大きいほど辛口になり,逆の場合は甘口になる傾向があります。
そのため,甘辛の指標に使われるのです。
厳密な甘辛度はお酒の中に含まれるブドウ糖濃度と酸度から決定されます。
酸度は乳酸やコハク酸などの含有量から表されますが,度数が高いと酸っぱいのではありません。
酸が多いほど旨味が増し,少ないとさっぱりします。
このことから同じ日本酒度の中でも甘辛が変わってくるのです。
だいたい甘辛の目安としては日本酒度が-3~3が普通,3以上が辛口,-3以下が甘口と思っておけばいいと思います。
 
では,本日のまとめをします。
1.日本酒の分類の仕方に吟醸造りかどうかがあり,香りや味に違いがある。
2.日本酒度は甘辛の目安になり,+のほうが辛く,-のほうが甘い。
以上,日本酒を選ぶ際にとりあえず見てほしいポイントについてお話しました。
みなさんぜひ,日本酒を飲んでみてください!
 
 
参考
石川雅之「もやしもん」(講談社)
Wikipedia「日本酒」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E9%85%92

明日話したくなる『豆』知識

※本記事はアドベントカレンダー「明日話したくなる科学豆知識2」( http://www.adventar.org/calendars/513 )の一環として書いています。

今年もお酒がおいしい季節がやってきましたね。週末が忘年会という方も多いのではないでしょうか。

そこで今日はお酒のおともに欠かせない『枝豆』の『豆』知識を紹介します!

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【枝豆は未成熟な大豆!】

枝豆は、大豆と収穫時期が異なるだけでじつは植物としては同じものなんです。ただし枝豆、大豆でそれぞれ適した品種が栽培されているので、枝豆用の品種を大豆として収穫するといったことはしません。

ちなみに、平安時代にはすでに今とほぼ同じように食されていたと言われています!昔の人も枝豆が好きだったのですね。

【枝豆は野菜類!?】

枝豆が野菜だと言われるとピンと来ないかもしれませんね。

枝豆はマメ科の植物なのですが、じつは農林水産省の区分では野菜類に分類されています(大豆は豆類に分類されます)。もとは同じ植物なのに不思議ですね。

未成熟な豆にはビタミンなどの野菜に含まれる栄養が豊富なため、野菜類に分類されているのだそうです。さやいんげん、グリーンピース、そらまめなども野菜類の仲間です。

参考:農林水産省 作況調査
http://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/sakumotu/sakkyou_yasai/index.html

【枝豆はお酒と相性抜群!】

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「お酒と枝豆」この組み合わせはじつは理にかなったものなのだそうです。

枝豆にはビタミンやカルシウム、食物繊維などの栄養が豊富なので、お酒の席では偏りがちな栄養を補ってくれるありがたい存在なのです。野菜類に分類されるのも納得してしまいますね。

また、ビタミンB1やメチオニンがアルコールの分解を促す働きを持っており、肝臓の負担を減らす手助けもしてくれるのです。まさに名コンビ!
(ただし塩分の取りすぎには気をつけましょう)

【edamameは世界共通語!?】

私たち日本人も大好きな枝豆ですが、現在では海外でも愛されています。なんと「edamame」は海外の辞書にも掲載されているのです!

和食が無形文化遺産に登録されたことで世界中で和食ブームが起こっていることは有名ですが、海外では「edamame」も和食のひとつとして認識されているようで、高い関心を集めています。

以下のように、おいしい枝豆のゆで方を外国人の方にもわかりやすく紹介した動画も作られています。

皆さんも忘年会で枝豆を見かけたら『豆』知識を披露してみてはいかがでしょうか。

本日の記事はM.Aがお送りしました。みなさま素敵な枝豆ライフを!

見た目の色だけでは決まらない?「赤身」のお魚,「白身」のお魚の区別の仕方

※本記事はアドベントカレンダー「明日話したくなる科学豆知識2」( http://www.adventar.org/calendars/513 )の一環として書いています。
 
こんにちは,科学勉強会のラーです。
昨日までの5日間は「天気・季節」がテーマでしたが、本日12月11日から5日間のテーマは「食べ物・飲み物」に変わります。
本日は予告にもあったとおり,お魚の赤身と白身についてお話したいと思います。
 
12月といえば,忘年会シーズンですね。
これから,飲み会で居酒屋に行く機会も増えてくると思います。
居酒屋の料理で,よく鍋やお刺身として出てくるのがお魚です。
皆さんはどのお魚が好きですか?
僕はサケが大好きです。
あのきれいなオレンジ色の身は食欲をそそられます。
 
ファイル 59-1.jpg
(wikipedia「サケ」より引用)
 
この一見赤っぽく見えるサケ,実は白身の魚だって知っていましたか?
「赤身」のお魚,「白身」のお魚,この2つの区別するのは,単純な見た目の色だけではないのです。
 
一般に,赤身の魚は「100gあたりの身に含まれるヘモグロビンかミオグロビンの含有量が10mg以上の魚肉」と定義されています。
この定義に当てはまるのはマグロ,カツオ,アジ,サンマなど,回遊魚の仲間です。
回遊魚はずっと泳ぎ続けるため,身,つまり筋肉に持久力のある遅筋を多く含んでいます。
この遅筋は大量の酸素を運ぶために,赤い色のヘモグロビンかミオグロビンの含有量が多いのです。
サンマなど,一見,身が白い魚も,血合いを多く持っているものは赤身の魚に入ります。
 
逆に,白身の魚は赤身の魚に含まれない,ヘモグロビンかミオグロビンの含有量が10mgより少ない身を持つものを言います。
これに当てはまるのはタイ,ブリ,サケ,ヒラメなどです。
これらの魚はあまり回遊せず,岩礁や海底・砂地等で一匹でふらふらしたり,身を潜めじっとしていたりします。
あまり動かないので大量の血液は必要なく,身が白いのです。
サケもヘモグロビンとミオグロビンの含有量が少ないので,白身の魚に入ります。
では,サケはどうして赤っぽい身をしているのでしょうか?
これにはアスタキサンチンという赤い色素が関係しています。
サケは海を泳いでいる時,アスタキサンチンを含んだオキアミなどのプランクトンを食べています。
このアスタキサンチンを筋肉に取り込んでいるため,サケの身は赤っぽく見えるのです。
 
この赤身と白身,区別の仕方である筋肉の違いから食べる際の特徴が異なります。
赤身は味が濃く,熱を加えると硬くなりやすいです。
逆に,白身は味は淡白で,熱を加えても柔らかくほぐれやすいです。
蒸し料理や鍋料理に白身のお魚が多く使われるのも納得ですね。
 
「赤身」のお魚,「白身」のお魚,この2つの区別が見た目の色だけでは決まらない事はわかっていただけたでしょうか?
ぜひ,飲み会の話のネタにでもしてください。
明日は,M.Aさんによる枝豆のお話です。
飲み会で使えそうですね!
お楽しみに!
 
 
参考:
赤身魚(,白身魚)と青魚の比較
http://difference.shining-eternally.com/c19.htm
wikipedia「赤肉」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B5%A4%E8%82%89