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何倍かするとおもしろい数字

※本記事は「科学豆知識アドベントカレンダー(http://www.adventar.org/calendars/232)」の一環として書いています。
 
突然ですが、下の計算をしてみてください。
 
142857×1=?
142857×2=?
142857×3=?
142857×4=?
142857×5=?
142857×6=?
 

 
……
 
………
 
…さて、計算は終わりましたでしょうか?
答えは以下のようになりましたね。
 
142857×1=142857
142857×2=285714
142857×3=428571
142857×4=571428
142857×5=714285
142857×6=851428
 
何か気づいたことはありませんか?
わかりやすいように、式を並べ替えてみます。
 
142857×1=142857
142857×5=714285
142857×4=571428
142857×6=857142
142857×2=285714
142857×3=428571
 
そう、答えが、元の数字の並びはそのままに、一つずつずれています!
 
このような数字を「巡回数」といいます。
142857以外には、0588235294117647や052631578947368421などがありますが、長すぎて“明日話したく”はなりませんね。
 
※明日話したくなる豆知識はここまでです。ここから下は、この数字に関する非常に長い説明なので、時間に余裕があるときに読んでいただければと思います。
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2000年問題

※本記事は「科学豆知識アドベントカレンダー(http://www.adventar.org/calendars/232)」の一環として書いています。


はじめまして! 科学勉強会のワンタンと申します。

さて、クリスマスまであと15日となりましたね。そしてクリスマスのさらに6日後には、新年の幕開けとなり、西暦2013年から2014年へと年が変わります。さあ、今回の年末の日付は、何も起こらず無事に年が変わってくれるでしょうか?

どうしてこんなことを言うのかといいますと、今日から13年と12ヶ月、10日前の大晦日まで、コンピュータの管理に携わるありとあらゆる人が、ある問題の対策に追われました。

2000年問題です。Y2K問題と呼ばれることもあります。2000年問題とは何でしょうか? どのようにして起こったのでしょうか? 今回は、そのことについて考えてみましょう。

コンピュータの内部では、さまざまな形式で日付や時刻を表現しています。日付や時刻が複数ある場合、数値の大きいほうが後の日付・時刻と見なされます。

ファイル 27-1.png
図1 さまざまな日付の表現

私たちは、日付を表す時によく年や月を省略して、「12月14日はイベントがある」「11日に会おう」と言いますね。この理由は、一般的に人間にとって短い表現の方が記憶しやすいからと考えられます。同じ理由で、本来4桁(けた)で表す西暦の年を下の2桁のみを使って「80年代」「95年」「03年」などの形で表すことがよくあります。

けれども、その省略方法は、コンピュータにとっては問題です。もしも、西暦の年を表すのに年号の下2桁しか使えないならば、何が起こるのでしょうか?

ファイル 27-2.png
図2 西暦年の表示を下2桁に限った場合・・・

上の図のように、西暦1999年の最後、すなわち西暦1999年12月31日23時59分59秒から1秒後には、年において百の位がくり上がり、2000年1月1日となります。1999よりも2000の方が大きな数であることから、明らかに2000年は1999年よりも後の年であることがわかります。

一方、西暦年の下2桁のみ扱う場合を考えます。西暦99年12月31日23時59分59秒から1秒後、西暦年の99 が 00 へと変化します。99と00を比べますと、後の時間の年号である00が99より小さい値となります。大きな値が後の日付を表すので、2000年が1999年よりも前の年ということになってしまいます。これが2000年問題で起こったことです。

悪いことに、1999年までの業務用のコンピュータのシステムには、西暦の年をその下2桁で表すソフトウェアを使用しているものが数多くありました。

ファイル 27-3.png
図3 データの並び替え時に発生する問題

上の図の例では、西暦1999年より2001年の方が後であるはずなのに、下2桁しか比較しないことによって順番が逆になってしまいます。これによって、データの時系列順の並べ替えが必要なソフトウェアでは、誤りが発生してしまう可能性があります。

このような誤りが日本中・世界中で起こったら大変です。コンピュータで売り上げを管理している全ての店舗で、買い物ができなくなるおそれもありました。西暦1999年が過ぎてしまう前に、どうにかして解決しなくてはなりません。

どうすればよいか? 最初にしなければならないのは、下2桁で表されていたすべての西暦の年を4桁で表し直すことでした。それから、新しく4桁で年を表すようにしたことに、コンピュータのプログラムの他の部分を対応させなければなりません。ともすればそれまでに作られた全てのプログラムとデータが相手となるこの作業は、ぼう大なものでしたが、世界中の技術者たちが力を出し合い、数年がかりで対策を施し続けました。

この結果、世界中が混乱に陥るということなく、人々は20世紀最後の年を迎えることができたのです。

さて、4桁で西暦の年を表すことで大きな被害を防ぐことのできた2000年問題。実は、4桁のみを使用することによって発生してしまう別の問題もあるのです。お気付きでしょうか?

そうです。西暦10000年問題が、そう遠くない未来に待っています。10000年問題については、直前の9999年のアドベントカレンダーに参加した際に取り上げたいと思っています。

それでは、また! (^^)/~


<参考文献>

濱田亜津子(著)『西暦2000年問題の現場から』文春新書, 1999年.

<文責:ワンタン>

やわらかくなるフシギな固体?

※本記事は「科学豆知識アドベントカレンダー(http://www.adventar.org/calendars/232)」の一環として書いています。

 
どうも、小川です。
実は私、2008年8月2日にこのブログで「かたくなるフシギな液体」というタイトルで、「ダイラタンシー」という性質についての記事を書きました。
5年ぶりの投稿ということで、前回とは対照的な性質を
「やわらかくなるフシギな固体?」と題しましてご紹介します。

まず、こちらの「かたくなるフシギな液体」の記事をご覧下さい。
http://tehiro.sakura.ne.jp/studyaid/diary.cgi?no=12
(5年前の稚拙な文章で恥ずかしいですが…)

ダイラタンシーという現象は、力を加えた時だけ「かたく」なるという性質でした。
今回ご紹介するのは、力を加えられると「やわらかく」なる性質「チキソトロピー」です。

冷蔵庫から出した残り少ないケチャップが、なかなか出てこないなんて経験はありませんか?
キャップを下にして置いても、ケチャップはなかなか落ちてきません。
そんな時は、チューブを振ってみてください。
するとあら不思議、「やわらかく」なってチューブから出しやすくなっているはずです。
(図があるといいのですが、あいにく我が家のケチャップは満タンでした・・・)

このとき、ケチャップはどのようにして「やわらかく」なるのでしょうか。
ファイル 24-1.png
手をつないでいるのはケチャップの粒です。
正確にはケチャップは粒ではありませんが、説明のしやすさとダイラタンシーとの比較のため粒として説明します。
 
冷蔵庫から出されたばかりのケチャップの粒は互いに手をつないでおり、粒は動きにくい状態になっています。
この時のケチャップは「かたく」なっており、キャップを下にして置いてもなかなか落ちてきません。
 
そこで、この状態のケチャップを振る(力を加える)ことにします。すると・・・
ファイル 24-2.png
今までつないでいた手がはなれ、粒が動きやすい状態になりました。
このときケチャップは「やわらかく」なり、キャップを下にして置くとすぐに落ちてきます。
 
しかし、この状態は長くは続きません。
振ったりせずに力を加えず置いておくと・・・
ファイル 24-3.png
また粒同士が手をつなぎ始めます。
手をつないでいる粒が多くなっていき、最初の状態つまり「かたい」状態に戻ります。
 
冷蔵庫から取り出したケチャップが「かたい」のは、長いこと力が加わらずに置いておいたことで、多くの粒が手をつないだ状態になっているからです。

 
「チキソトロピー」という性質は、このようにして「かたく」なったり「やわらかく」なったりします。

 
「ダイラタンシー」「チキソトロピー」、どちらも力を加えることで変化しますが、その結果は「かたい」と「やわらかい」で逆になります。

  
5年前の記事と合わせてフシギと思っていただければ幸いです。
 
<文責:小川>

ピンク色の不思議

※本記事は「科学豆知識アドベントカレンダー(http://www.adventar.org/calendars/232)」の一環として書いています。

こんにちは。つぼたです。好きな色はピンクです。

1. 光の三原色
みなさんこのブログをご覧になっているということは、おそらくパソコンや携帯の画面を通して見ていると思います。

例えば液晶画面では赤、緑、青の三つの色の組み合わせで様々な色を表現しています。みなさんどこかでお聞きになったことがあるかもしれませんが、『光の三原色』と呼ばれるものです。


ファイル 22-1.png

このように7色の色を準備しましたが、この色が見えるとき、液晶画面はどのような色を出しているのでしょうか。

試しに自分のiPadの画面を拡大したら、このようになっていました。

ファイル 22-2.png

真ん中の緑、右側の赤と青はそれぞれ一色しか見えませんが、白、黄色、水色、ピンクは2色か3色が同時に光っています。

ここまでは例えばパソコンで絵を描いたり、写真を編集したりしたことがある人ならばご存じの方も多いかと思います。

2.光の物理的性質: 波長とスペクトル
一方、少し科学(特に物理)に興味がある人ならば『色は波長と関係がある』事をご存じかと思います。

光は物理的には電磁波と呼ばれるもので、その波長によって性質が大きくかわってきます。例えば波長が短い光は紫外線やX線と呼ばれ、殺菌や空港の手荷物検査などで使われています。一方で波長が長い光は赤外線、マイクロ波、(テレビや携帯電話などの)電波など、これまた身近に使われています。
図にすると、こんな感じ。この色の帯を可視光のスペクトルといいます。

ファイル 22-3.png

3.ピンクがない!?

最初にも書きましたが、僕の好きな色はピンクです。
さて、ピンクはどこにあるかなー。っと調べてみると・・・

ない。

どこにもない。

でも先ほどまで画面の中にピンク色が見えていたはず。なぜ可視光のスペクトルの中にはピンクがないのでしょうか。

実はこのスペクトルとは 『「ある1種類の」波長の光「だけ」が目に入り、それを脳がどう感じるか』 を示したもの。

一方ピンク色は赤と青の2色の光が同時に目に入ったとき、脳が感じる色なのです。
(注: 厳密には網膜上の色を感じる錐体細胞の青と赤の光に感度が高い部分が同時に刺激されたとき。)

同じように赤緑青の3色が同時に入ると白っぽく感じます。

このように普段何気なく見ている色。これは単なる物理現象の光の波長ではなく、それを『目で見て、脳がどう感じるか』に密接に関わっているのです。

ちょっと考え始めると夜も眠れないかもしれません。

以上、坪田陽一@D論中でした。

氷が水に浮く不思議

※本記事は「科学豆知識アドベントカレンダー(http://www.adventar.org/calendars/232)」の一環として書いています。

こんばんは。ブログ初投稿の二世です。

突然ですが、水の中に氷を入れるとどうなるかわかりますか?

ファイル 21-1.jpg

そう、浮きますよね?

これ、当たり前のようで実はとても珍しいことなのです。
またこの性質が、地球の環境が現在のような状態であることに深く関わっているのです。

ということで、今日は「水の密度」のお話です。


1.密度とは

密度とは、「単位体積あたりの重さ」のことです。
例えば液体の水の密度は、1立方センチメートルあたり約0.99gとされています。
一方で固体の水(=いわゆる氷)の密度は、1立方センチメートルあたり約0.92gです。

あるものの中に別のものを入れた時は、
密度が小さいものが、密度が大きいものよりも上にいきます。

だから、氷は水に浮くのです。


2.水の密度の特殊性

水のように「固体の状態より液体の状態の方が密度が大きい」という性質を持つ物質は、
水の他には、ケイ素、ゲルマニウム、ガリウム、ビスマスなどがあります。

しかしそれ以外の、自然界に存在する多くの物質は、液体より固体の状態の方が密度が大きくなります。
例えば、地球の中心(核)は鉄でできていますが、液体の鉄(外核)の中に固体の鉄(内核)が沈んでいるという構造になっています。

水のもつ性質は、自然界ではかなり特殊なものなのです。


3.なぜこの性質が重要か?

冬になると、湖は表面の冷たい空気によって冷やされ、やがて凍ります。
この時、もし氷の密度が水より大きかったとすると、できた氷は湖の底に沈んでいきます。

湖の底は、表層と違って温度が変化しにくいため、春になってもなかなか氷は溶けません。
そうこうするうちに次の冬がきてしまえば、
また次の氷ができて沈み、何年かのうちに湖は全て凍りついてしまいます。

氷が水に浮くという性質があるおかげで、
その氷がフタのようになって湖はそれ以上冷やされにくくなるだけでなく、
春には氷が溶け、湖は液体の水に満たされた状態を保つことができるのです。

ファイル 21-2.jpg

現在湖に住む生物たちが生きていられるのも、
さらにはそれを食べる動物たちが生きていられるのも、
全てはこの性質のおかげだと言うこともできますね。


4.まとめ

水は、固体(氷)よりも液体の水の方が密度が大きいため、氷を水に入れると浮くという性質を持っています。
もしこの性質がなければ、地球の環境は現在とは全く違ったものだったでしょう。


今回紹介した他にも、水には他の物質とは違った特別な性質がいくつもあります。
また、地球は「水の惑星」と呼ばれるだけあって、
その性質が地球環境の形成に大いに影響していることも少なくありません。

とても身近な物質であるだけに「当たり前」と思ってしまいがちな水の性質ですが、改めて調べてみるととても奥が深くて面白いですし、
知れば知るほど、目の前の景色がいつもと違って見えてきて楽しいですよ。

以上、二世でした。

リンゴはどうして茶色くなる?

※本記事は「科学豆知識アドベントカレンダー(http://www.adventar.org/calendars/232)」の一環として書いています。
 
 
はじめまして。ぐっさんです。


今日のテーマは「リンゴはどうして茶色くなる?」です。


皮をむいて放置すると、リンゴはだんだんと茶色くなりますよね。
茶色いリンゴはおいしくなさそうですよね。
イヤですよね。


では、リンゴがなぜ茶色くなるかを知って、茶色くならない方法を考えましょう☆


リンゴが茶色くなる理由は、「リンゴが酸素とくっつくから」です。
リンゴの皮をむくと、リンゴの中身が空気中の酸素とくっつくから茶色くなるのです。


では、どうやったら茶色くならないのでしょう?


答えはいくつかあるのですが、てっとりばやいのが、


「リンゴが酸素とくっつかないようにすること」です。


あることをするとそれができるのです。
それが、


・食塩水につける
・レモンにつける


です。(食塩水は有名ですよね。)
これらをやると、食塩水中のナトリウムイオンやレモン中のビタミンCがリンゴを酸素から守ってくれるのです。


では本当に食塩水やレモンにつけるとリンゴは茶色くならないのでしょうか?


実際にやってみました☆


①空気中②水③食塩水(0.1%)④食塩水(0.5%)⑤食塩水(1.0%)⑥食塩水(5.0%)⑦レモン⑧レモン水(1.0%)⑨レモン水(10%)にリンゴをさらし、2時間おいたものが下の写真です。

ファイル 20-1.png


0.1%以上の食塩水、レモンにつけたリンゴはあまり茶色くないことがわかります。


リンゴを食べるときはぜひお試しください☆
個人的にはレモンをかけたリンゴがさっぱりしていて好きです。
 
 
<文責:ぐっさん>

クイズに挑戦してみよう

※本記事は「科学豆知識アドベントカレンダー(http://www.adventar.org/calendars/232)」の一環として書いています。


こんにちは。こんばんは。おはようございます。
今回の記事を担当することになりましたK(ケイ)です。

さて,突然ですが今日はクイズにチャレンジしていただきたいと思います!
科学の知識はいっさい必要ありませんので気楽に取り組んでみてくださいね。

  ★問題★

  太郎くんは大切にしていた時計を不注意で壊してしまいました。
  その結果,文字盤は2つの部分に割れてしまい
  それぞれの部分の数字の和は 3039 になりました。
  さて,時計はどのように割れたのでしょう?

下の画像は例です。

ファイル 19-1.jpg

この例だと2つの部分の数字の和は 3840 になってしまうので違いますね。

さて,みなさんには答えがわかるでしょうか?
特別な知識は不要で,足し算だけで解けますのでぜひ挑戦してみてください!
(電卓を使ってもOKです)

続きを読む(答えはここをクリック)

馬力の問題(後編)

※本記事は「科学豆知識アドベントカレンダー(http://www.adventar.org/calendars/232)」の一環として書いています。


本日は、昨日の「馬力の問題(前編)」の解答編です。

まだ問題をご覧になっていない方は、こちらを見る前にぜひ前の記事 (URL: http://tehiro.sakura.ne.jp/studyaid/diary.cgi?no=17) を見てから来てくださいね。







問題は「2頭の馬になったときに、馬がおもりに加える力の合力はどのように変わるか」という問題でしたね。


ヒントは、「力とは何か?」ということです。




力の定義は、ニュートンの運動の法則で次のように与えられます。

とは、質量を持った物体に加速度を与えるものである」

このことを式で表したのが、ニュートンの運動方程式でしたね。




馬力の問題においては、質量を持った物体とは おもり のことです。


また、1頭のときも2頭のときも、速度は一定でしたから、おもりの加速度は 0 です。

おもりの加速度が 0 ということは、おもりに力がかかっていないか、力が釣り合っている状態ということでしょう。

一方、おもりの運動の方向には、馬が引く力がかかっていますから、力がかかっていない、ということはありえません。
何か別の逆向きの力が働いていることになります。

逆向きに働く力が何かというと、それは地面からの摩擦力ですね。
加速度が 0 なので、この摩擦力が馬の引く力と釣り合っているのです。



つまり、馬の引く力の大きさは、おもりにかかる摩擦力と同じ大きさです。





さぁ、ここが重要です。おもりにかかる摩擦力は、速度が2倍になった後、どのように変わるでしょうか。


答えは計算するまでもなく、変わらない、が正解です。
試しに摩擦のある面におもりを乗せて引っ張ってみてください。速度を変えたところで、摩擦の抵抗の大きさは変わらないはずです。





というわけで、馬力の問題の答えは 「(2) 変わらない (1倍になった) でした。




みなさん、ちゃんと答えられましたか?


だれですかぁ?速度が2倍になったからって、短絡的に力が2倍だと思った人は(笑)




ところで、馬が2頭になったのに力が変わらない、ってなんか妙な感じがしますね。
2頭目の力はどうなったの?って思うかもしれません。


力が変わらなかったので、1頭1頭にかかる力の大きさは分散されて 1/2 になっています。
1頭目の馬の視点で考えると、2頭目が入ってくれたおかげで、軽くなったわけですね。
だから結果的に、2倍のスピードで走れるようになったと考えられるでしょう。



本日は以上です。前編・後編合わせて科学勉強会の辻がお送りしました。

馬力の問題(前編)

※本記事は「科学豆知識アドベントカレンダー(http://www.adventar.org/calendars/232)」の一環として書いています。


本日は、物理の問題です。
この記事で問題を出して、明日の記事( http://tehiro.sakura.ne.jp/studyaid/diary.cgi?no=18 ) で解答編としたいと思います。



次の図のように、1頭の馬が、ある重さのおもりを、一定の速度で引っ張り走っています。

ファイル 17-1.jpg


1頭では可愛そうなので、2頭目の馬を並べて、力を合わせて引っ張らせることにしました。

ファイル 17-2.jpg


するとどうでしょう。1頭目のときと比べて2倍の一定の速度で走っています。


2頭の馬が引っ張る合計の力は、1頭のときと比べてどのように変わったでしょうか。


回答の選択肢は次の3つから選んでください。できれば理由も考えてくださいね。

(1) 2 倍になった
(2) かわらない (1 倍になった)
(3) 1/2 倍になった



「力とは何か」が正しくわかれば答えられる問題です。落ち着いて考えてくださいね。



解答編はこちらの記事です。あわせてどうぞ。
http://tehiro.sakura.ne.jp/studyaid/diary.cgi?no=18


簡単ですが、本日は以上です。科学勉強会の辻順平でした。

パルサーのお話

※本記事は「科学豆知識アドベントカレンダー(http://www.adventar.org/calendars/232)」の一環として書いています。



突然ですが、あなたは宇宙人はいると思いますか?


私は宇宙人がいたら楽しいなと思うタイプです。

そんな中、「ほんとに宇宙人がいるかも!」と思わせるような珍事件(?)がありました。


それは、ヒューイッシュとベルという天文学者が電波望遠鏡を使って発見した「ある不思議な電波のパターン」でした。
この電波は宇宙から一定の間隔で届くパルスのようなものでした。その間隔はおよそ一秒で、一定の間隔で地球に送り付けられているようです。
発見した当初、電波の周期が自然由来のものとは思えないほど規則的だったため、地球外知的生命体による人為的な信号ではないかとも考えられました。そこで、その電波源には「緑の小人 (Little Green Man)」を意味する LGM-1 という名前が付けられました。

結論から言うと、このパルスの正体は、宇宙人からものではありませんでした。
パルスの発生源は、パルサーと呼ばれる非常に小さな中性子星です。
中性子星は、もともと大きな恒星だったものが超新星爆発によって、太陽の10の14乗倍以上もの密度に凝縮されたものです。

パルサーから発生される電波の原因は、この中性子星の磁場だと言われています。パルサーは、非常に速いスピードで自転しています。この自転のエネルギーがパルサーの周囲の磁場に影響を与え、その磁場の力によってパルサーの磁極から電波が放出されるのです。このときの電波の放射の方向は、磁極の軸と同じ方向です。

では、どうしてその電波が地球で、しかも一定の間隔で観測されるのでしょう。
パルサーは自転していますが、自転の軸に対して磁極の軸が傾いているため、放射の方向が自転と同じ周期で変わります。放射の方向が地球に向いたときに、地球では電波を観測できるのです。
この様子は、パトカーのパトライトに例えられます。パトライトの光は、グルグル回転していて、光がこちらに向いたときだけまぶしく見えますね。これと同じです。


最初に発見された LGM-1 以外にも、数多くのパルサーは見つかっています。中には、1/1000 秒周期でパルスを送る「ミリ秒パルサー」と呼ばれるものもあるそうです。

いくつかのパルサーは、場所やパルスの周期もわかっているそうです。
パルスの周期は天体に対して固有で識別可能なため、この情報を逆に利用して現在の観測者の位置が特定できるそうなのです。
まるで、宇宙空間のGPSですね。

興味を持った方は、ぜひ下記の動画もご覧になってください。

パルサーとクエーサー / http://www.nicovideo.jp/watch/sm11707443


パルサーの模式図は、Wikipediaの該当ページがわかりやすいです。こちらもよかったら見てみてください。

パルサー / http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%AB%E3%82%B5%E3%83%BC


パルサーは、宇宙人の手がかりではなかったようで、少し残念ですね。
でも代わりに、宇宙にはいろいろ面白い天体があるんだということがわかりました。

それはそれでロマンティックな気もしませんか。


以上、辻順平(科学勉強会)でした。